SP1200 修理について

E-mu SP1200の修理について改めて記載します。(画像はラック改造のARMEN 1200ですが)
コンスタントに修理依頼を頂く機種ですが、主な修理内容として多いのはボタン及びパッド反応不良です。こちらは分解及び接点洗浄、必要であれば交換対応となります。スライダーパーツも同様です。
電源部分につきましては前期型(グレーの筐体)と後期型(黒の筐体)で構造が異なりますが、意外とトラブルが多いのは後期型。電源を入れても液晶が点いたり消えたりとON/OFFを繰り返し、起動しない症状が良く見られます。この場合は発煙の可能性が高いので電源は入れず、すぐにご連絡下さい。こちらは不良パーツの交換、基板補修(もしくは交換)、場合によっては電源ユニット交換対応となります。現状で問題が無い場合でも、起こり易い不具合への予防策もこちらからご提案させて頂いております。初期型に関しては電源トランスの特注なんかも過去にありました。
他には主に背面端子類の内部接点洗浄、ボリューム類のガリ(接点洗浄もしくは交換)、サンプルノイズ修理(原因は様々)といった感じです。稀なケースですが厄介なメーカープログラム品のIC不良(プロテクトが掛かっている為)も対応可能です。アップグレード的な所で言えば液晶交換やフロッピーエミュレータの搭載等も可能です。表面シートの貼替え(初期型は熱でボロボロになる)も可能です。もちろんカスタムペイントもOKです。
特に不具合は無いけどオーバーホールを頼みたい、といったご依頼ももちろん受け付けております。お気軽にこちらの問い合わせフォームよりご連絡下さい。ちなみにSP-12も上記と同様です。
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写真のARMEN 1200ですが今回お客様よりMIDIの調子がおかしい、と修理のご依頼を頂きました。症状としてはMIDIノートを受信しても時々発音しなかったり、違うノートが発音されてしまう、といった状況。調べてみるとMIDIノートの信号が内部で異常に小さい。回路を追ってみるとCPUの前段で正しく電圧が供給されていない・・・これが原因。じゃ何故こうなるのかというと、ARMENのラック改造はラックの規格(横幅)に収める為、メイン基板の両側をぶった切って(!)何とかケースに収めているのですが、切った部分の回路の補修がちゃんとできていないのが原因でした。回路補修及び一部電源パーツの交換を行い、正しくMIDIの受信及び発音を確認しました。
いまだに意外な所が原因で不具合が起こっている物に出くわしたり、同じ症状ひとつ取っても対応は様々だったりしますが、これまでのノウハウを生かし丁寧に対応させて頂きます。是非ご検討下さい。
あ、あと当方でもラック改造は可能です。基板はぶった切らず(笑)、ラック筐体の幅を広げたケースを製作して基板を収めています。(ラックケースには問題無く収まります)カラーリング等もお好きなデザインで対応いたします。こちらもご検討下さい。