(続き) ROCK-Tee “RHYTHM & RHYMER custom”
(続き)
早速作業を開始、今回はモチーフになる木目も決まっていた。
ROCK-Tee氏もディレクターを務めるブランド「RHYTHM & RHYMER」のカタログ等で使われている木目が良い感じだったのでそれを採用。
ただ、なかなか複雑な木目なので難易度が高いのは初めから分かっていた。
これまでと同じ様に、極力オリジナルと同じ様に目を書き込んでいく。
が、どうも違う・・・・ なんか今までの様に行かない。
ある程度進んだ所で気に入らず、全部剥がして最初からやり直し、これを3回やって途方に暮れ始めた頃、もう発想を切り替えた方が良い事に気付いた。時間も既に大分経ってしまっていた。
今までにも木目を表現する色んな方法は考えていたけど、その中の一つを試してみる事に。
モチーフの木目の画像はあるので、それを加工して木目だけのシルクの版を作る。
それを、木目描く時に使っているインクでMPC本体にプリント、足りない所は手描きで補修。
木目が複雑な為せめて手描きのガイドになれば良いかなぐらいに思っていたけど、実際にプリントしてみると大分良い感じ。インクが乾かないうちにブラシでボカシて、色を重ねたらバッチリ。 なので結局プリントと手描きが半々ぐらい。
プリントとは言っても手描き特有の微妙な凹凸も残るし、この方法はかなり良いっぽい。
色味も重要だけど、やっぱりキモは木目の木目らしさ。意味分かんないけど。
人知を超越した自然の不確定さというか、でも決まりはあるような、やっぱまだまだ遠い世界。
その後はもう、いつもの流れでやや艶有りぐらいの仕上げにして、文字もゴールドでプリントして、完成。それでも大分納期が遅れてしまった。
自分としては仕上がりには概ね満足。
無事お届けして、早速ご連絡頂いて、気に入って頂けたようで何よりでした。
ただ、スケジュールが合わなくて直接お渡しできなかったのが残念。やっぱり相手のリアクションをその瞬間、面と向かって見られるのは自分だけですから。
課題はまだまだ残りましたが、経過点としての一つの結果が出せた事に感謝しています。
ROCK-Teeさん、次はMPC4000、お待ちしております!
そして後日、
久方ぶりに会った大阪の木工職人(Life Works勤務)が、今回のROCK-TeeさんのカスタムMPCを見てくれたみたいで、
「スゴイなー、あれって、ツキ板使ったん?」
「・・・・・・・えっっっ、 ちょっと、 何それ・・・・・・・!!」
つー事でまた木目シリーズは新たなステップへ。5月くらいにはお披露目できるかな・・・・